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レビューのエゴレスと教育

 インスペクションやレビューの勉強を進めているが、学生の頃学んでいた職業訓練と共通する部分が結構あり面白い。
 例えばグループ作業を伴うワークショップやセミナーでは、学習効率や学習成果を最大化するような場作りに注意を払うことが多い。例えば早い者勝ちのような雰囲気となって「作業を荒くしても作業を早く終わらせよう」といった空気がでてきたり、周りからの評価を高めようとして成果の虚飾や誇張を行ったり、といったことは、グループ作業の学習成果を低下させることがある。そこでは「ゆっくりでもいいから、きちんと作業の経験を積むこと」「誇張するのでなく、あるがままの成果を出して、しかるべきフィードバックを確保すること」といった原則を共有して、学習の場作りを適切にするのが重要になる。
 一方でインスペクションやレビューについてだが、こちらもエゴレスな雰囲気の形成、レビューを発散させない事前準備やファシリテーションの工夫、といった場作りが重要だと強く実感している。そして、それは教育実習の中で実感した前述の学習の場作りの重要性と似ていると実感する。

 場作りというと、テクニックやプラクティスだけでなく、事前の根回しや感情面を改善するコミュニケーションの工夫といった、明文化・ノウハウ化しにくい泥臭いコミュニケーションの要素も多分に含む。そういった泥臭いものは、開発プロセスの改善や標準化では切り捨てられがちだけれど、グループワーク然り、レビュー然り、共同作業の効率化を支える普遍的な本質をついていると思う。