年始からの忙しさがようやく落ち着いたので2010年振り返り。以下箇条書き
WACATEについて
2010での大きな節目と感じるのが、年末のWACATE実行委員参加。
このWACATE実行委員、3回のWACATEワークショップ参加を経て入ってみたけれど、予想以上に大変な役回りだった。例えばWACATE開催の三ヶ月前ぐらいから雑多な作業が沢山発生して忙しい状態が続き、当日は報酬がないどころか実行委員も参加費を払って参加するなんてことになる。
ただ一方で、メンバーには先鋭的で勢いある若手テストエンジニアの方々が集まっている上、様々な業界を代表する方々の支援を受けることになる。また機会も豊富で、今回は2枠のセッション担当をさせて頂くことになった。
年末のWACATEでは、そうしたものが入り混じった濃密な数ヶ月を過ごせたことで、意識や考え方が結構変わったと感じる。例えば一例として、講演や講師の機会を頂くことに、業界に対する責任や、参加者に対する責任(どういう影響を与えているか/与えてしまっているか)といったものを具体的に意識するようになった。その他収穫も多々あり。このイベントはエンジニア人生の中でも大きな存在感を持つ経験になってくると思う。
テストについて
去年に引き続き、テストと絡みの多い一年だった。
まず年始めにJSTQBを取得した。この資格、難易度としてはソフト開発関連で最も平易な部類に入る。ただテストの知識を体系的に学べるので、テストエンジニアと語彙や定義を共有したり、考え方を整理するための軸や分類を手軽に身に着けたいという人には結構お勧め。
テストコミュニティにも大変お世話になった。
簡単にまとめると、yomite.swtestというクローズドな読書会では、2ヶ月に1冊という勢いで「基本から学ぶソフトウェアテスト」「基本から学ぶテストプロセス管理」「ソフトウェア品質保証の考え方と実際」といった良書を、解説されつつ解説しつつ議論しながら読み込むことができた。ASTERの智美塾では先進的なテスト設計やテスト上流工程に触れることができた。またjissen.swtestといったその他勉強会でテストエンジニアに対してテストの講義や解説を行う機会も複数あり、勉強や知識の整理も進んだ。テストの経験を積む機会もあり、2010は基礎固めが大分進む一年になった。
またこうした場は単純に楽しくもあった。テスト関連のコミュニティは規模こそないものの、とてもいい人達が集まっているなと毎回実感する。
TDDについて
2010年はまたTDDと絡む機会が大きかったと思う。振り返ってみると、ブログやtwitterで炎上(http://d.hatena.ne.jp/goyoki/20100223/1266939139)し、ハンズオン講師を複数担当、とちぎテストの会議に登壇、TDD研究会で活動、年を越えてJaSST'11 Tokyoで登壇等々、一気に活動の規模を広げた感がある。
ただこうした勢いはやっぱり周りの方々に支えられてこそ。
まず大きかったのは2009年末のTDD Boot Camp。TDDは前々からやっていたものの、そこで色々な人たちのTDDを拝見し、考え方を議論し、自らもその場で実践するという経験は、更なる勉強や自信につながった。このTDDBCに参加していなかったら、2010のTDD関連の活動はなかったかもしれない。なおTDDの学習はとかく実践が重要なので、TDDBCはTDD入門にうってつけだと思う。
またxUnit Test Patterns読書会や各種コミュニティで、先進的な意見や議論に継続的に触れられていたのも大きい。師匠に事欠かない今の環境に感謝したい。
講演・発表
今年は講演・発表機会に恵まれた一年だったと思う。ブログに残っているもののうち、印象的なものだけでも以下になる。
- 並列プログラミングカンファレンス
- ソフトウェアテスト技法ドリル勉強会
- jissen
- xutp
またブログで報告していないものもかなりある。質に関しても、今年はオフィシャルな場で話すようになったほか有料セッション(WACATE)の講師も手掛けるようになった。2009年ではLTにも悪戦苦闘していたのを考えると、変化は劇的だと感じる。
執筆
Quality OneやSoftware Testing Maniax等でいくつか機会があった。ただ共著であったりと、2010年の目標として考えていた水準には到達できなかった感。これは今年の課題としたい。